久留米中央公園(筑後)のモニュメントの正体とは?

久留米中央公園(筑後)のモニュメントの正体とは?

1.はじめに

 久留米市の中心市街地にある久留米中央公園(筑後)は約23.8ヘクタールもの広さがあり、市民の憩いの広場として親しまれています。園内には、久留米市出身の世界的彫刻家である豊福知徳(とものり)氏が手掛けた大噴水「愛の泉」があり、溢れ出る水は迫力があります。2022年には地元の食材を使ったパンケーキや軽食などを提供するカフェ「KURUMERU」もオープンしています。公園の奥に進んでいくと、異文化漂う空間があります。そこには人々がゆっくりと団欒できそうな中国風の建物と、手摺に獅子が飾られた橋があります。

                    久留米中央公園【愛の泉】

 なぜ、久留米の公園に中国風のモニュメントが建設されたのでしょうか。今回はこのモニュメントが建設された経緯などについて、久留米市(筑後)や関係機関の協力のもと取材をしてみました。

 

2.姉妹都市締結の記念

 久留米市(筑後)は中国安徽省の合肥市と1980年に友好姉妹都市を締結し、今年で44年になります。合肥市は中国安徽省の省都で、2023年には総人口は約650万人となり、急速に発展している都市の一つです(参考:1978年の改革開放の実施時の人口は70万人)。また様々な分野が発展したことにより、中国で最も発展した都市の一つに数えられるようになりました。近年急成長を続けている合肥市と久留米市(筑後)は締結以来、文化、教育、スポーツなどの分野で交流を行っています。なかでも青少年交流事業が盛んのようです。コロナ禍では中止されていましたが、毎年夏休みに、両市の中学生が相互訪問してホームステイを行い異文化を学んでいます。

             合肥・久留米友好美術館(久留米市より提供)

 

主な交流事業

1985年 友好都市締結5周年記念事業(合肥市にて)

1990年 友好都市締結10周年記念事業(久留米市にて)

1992年 合肥市に「合肥・久留米友好美術館」開館  

   ※友好都市10周年を記念し、久留米市民や久留米市の寄付により建設

2000年 友好都市締結20周年記念事業(久留米市にて)

   ※合肥市の寄贈により久留米中央公園に中国風東屋「逍遥亭」

    石橋「九獅橋」を建設

                          (久留米市HP参照)

3.モニュメント建設の経緯

 当時の久留米市(筑後)の資料によると、合肥市長から交流の拠点となるような場を作りたいとの申し出があり、久留米市長も合肥市に建設した美術館のように、目に見える施設を設置したいとの思いがあり、そのような場を久留米市内(筑後)のどこに設置するのか、複数の公園や施設などを検討し、最終的に久留米中央公園(筑後)に建設することが決定したようです。

 20005月から建設が始まり、同年10月に友好都市締結20周年記念式典にて披露されたのが、中国風東屋「逍遥亭」、石橋「九獅橋」です。建設期間は約3ケ月で、建設に必要な資材の一部は中国から運ばれてきました。また建設工事には、木工技師など5人の技術者が合肥市から来日して久留米市(筑後)に滞在し技術指導を行いました。その際通訳を引受けたのは、久留米大学の留学生だったそうです。逍遥亭は高さ約7mあります。九獅橋は長さ12m、欄干には10頭の獅子が並ぶアーチ橋で地域の協力もあり無事完成しました。

                建設の様子(久留米市より提供)

久留米市長と中国から来日した技術者(久留米市より提供)

4.モデルになったのは?

 その際モデルとなったのが、合肥市にある「逍遥津(シャオヤオジン)公園」のようです。逍遥津は三国時代の古戦場で、逍遥津の戦い(合肥の戦い)で有名な場所です。215年に張遼がわずか800人の兵で、10万人を率いる孫権を撃破した跡地であり三国志ファンは必ず訪れる公園です。公園内には張遼の銅像も建てられています。この公園は1952年に建設された合肥市最初の市民公園で、週末には、憩いの場として市民が散歩したり、ゆっくりとした時間を家族や大切な人と過ごす場所となっています。公園内には湖があり、その湖の一角に逍遥閣(東屋)があり、趣ある風景を映し出してくれます。合肥市民の憩いの場となっている逍遥津公園のような場所になって欲しいとの願いから、久留米中央公園に逍遥亭が建設されたのではないでしょうか。

              逍遥津公園にある逍遥閣

 合肥市には次のような逸話も残されています。昔合肥市には九獅子川が流れており、その川にかかる橋を「九獅橋」と呼んでいました。しかし、洪水により橋が流されてしまい、住民は川を渡るか、迂回するしかなく日常生活に不便を感じていました。「民国時代」(1912~1949年)に逍遥津に「戴」氏という商人がおり、母の誕生日に親戚や友人から受け取ったお祝い金を元に、地元の人々のために新たに九獅橋を建設したそうです。現在は都市開発などにより九獅子川や九獅橋はありませんが、九獅橋があった跡地に獅子をモチーフにしたモニュメントが建設されており、住民のために橋を建設した「戴」氏の逸話は今でも語り継がれているそうです。

久留米中央公園に建設された橋に「九獅橋」と名付けられた理由は分かりませんが、中国では獅子は守り神とされており、国慶節や記念行事などでは獅子舞が披露されます。また「九」という数字も中国では非常に縁起が良い数字とされているので、そうした願いが込められているのかもしれません。

          九獅橋跡に建設されたモニュメント(捜狐網より)

5.まとめ

今回のコラムいかがでしたか?

ぜひ久留米中央公園に足を運んでモニュメントを見て、これまでの歩みを感じていただけたらと思います。天気がいい日は、綺麗な芝生でレジャーシートを敷いて、お弁当を食べたり、筑後の美味しいお菓子を食べたりするのはいかがですか?そんな素敵な商品を「よかげな」では取り揃えています!

大切な人と、楽しい素敵な時間をお過ごしください。

1)潮風のたより(千代海苔株式会社)

お子様も大好き、千代海苔株式会社の海苔(潮風のたより)。

パリッとしていて、しっかりと味付してあるので、おにぎりとの相性は抜群です!

             潮風のたより(千代海苔株式会社)

 

2)Doch4種の詰合わせ(久留米黒棒本舗)

久留米のお菓子といえばここ!黒糖を使った洋菓子の詰合せセットです。

大人気のDochリーフパイや、Dochえんどう豆かりんとうも入っています。リーフパイは黒蜜と粉末黒糖で仕上げています。フレッシュバターの風味を最大限に活かし香ばしく焼き上げ、ざっくりと厚みのあるバター生地に、11枚沖縄県産黒糖を使用した黒蜜を塗り、丹念に仕上げました。他にはない、オリジナルな食感が人気の自信作です。

おやつにいかがですか?たくさん入っているので、家族や親戚の集まり、手土産にも喜ばれる商品です。

※「Doch えんどう豆かりんとう」はハチミツを使用しておりますので、1歳未満の乳幼児には与えないでください。

         Doch4種詰め合わせ(久留米黒棒本舗)

 

ブログに戻る